サムスンバイオロジクスは、労組のストライキの動きに対応して争議行為禁止の仮処分を申し立てた。生産工程の特性上、ストライキが長期化すれば大規模な損失や受注の遅れに直結する恐れがあると判断した。
業界筋によれば、同社は先月1日、仁川地方裁判所に争議行為禁止の仮処分を申請した。根拠は「労働組合及び労働関係調整法」第38条で、争議行為が通常の業務を妨げたり、施設保護に必要な作業を中断する行為を制限する規定だ。
会社側は、熟練人員が現場を離れればCDMO(バイオ医薬品受託製造)工程の性質上、生産の安定性が損なわれる恐れがあると主張する。バイオ医薬品は生きた細胞を一定期間培養するバッチ方式で製造され、温度・酸素・栄養などの条件を精緻に維持しなければならない。工程管理に隙が生じれば、当該バッチ全体が廃棄される可能性もある。
業界は、ストライキで生産遅延が現実化すれば損失額が兆単位に及ぶとの試算を挙げる。生産遅延よりも、グローバル顧客からの信頼低下の方が重い打撃になるという指摘もある。
労組は、集会とストライキを予定通り実施する方針を示す。会社の仮処分申請について「憲法で保障された団体行動権を制限する試みだ」と反発し、法的手段で対抗する構えだ。
労組はまた、「連続工程という理由だけでストライキを制限するなら、精油や食品、製鉄など他の連続工程を持つ製造業でも同様にストライキが不可能になる」と主張する。
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