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今年7度目の弾道ミサイル発射――北朝鮮の挑発が繰り返される背景と日本の脅威

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\"北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲・ミサイルシステム合同打撃訓練の様子。訓練には600mm多連装ロケット砲と戦術弾道ミサイル「火星-11型」が動員された。
\"北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲・ミサイルシステム合同打撃訓練の様子。訓練には600mm多連装ロケット砲と戦術弾道ミサイル「火星-11型」が動員された。
北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲及びミサイルシステム合同打撃訓練の様子。当時の訓練には「600mm多連装ロケット砲」と戦術弾道ミサイル「火星砲-11型」が動員された。 / 平壌 労働新聞

北朝鮮は19日、東海上に正体不明の弾道ミサイル数発を発射した。日本の防衛省は直ちに弾道ミサイルの可能性がある物体が発射されたと発表し、緊急の情報収集にあたっている。北朝鮮が東海上へミサイルを発射するたびに日本が敏感に反応する理由が注目されている。

韓国合同参謀本部は、この日午前6時10分ごろ、咸鏡南道新浦一帯から東海上へ正体不明の弾道ミサイル数発を発射したと発表し、発射体の諸元や射程を分析中だと明らかにした。

弾道ミサイルとは

弾道ミサイルは、推進段で加速した後、慣性と重力に従って放物線軌道を描き標的へ落下するミサイルだ。飛行距離に応じて短距離(SRBM・1000km以下)、準中距離(MRBM・1000〜3000km)、中距離(IRBM・3000〜5500km)、大陸間弾道ミサイル(ICBM・5500km以上)に分類される。核弾頭を含む各種弾頭を搭載可能であるため、国際社会では禁止または厳しく規制されている兵器体系だ。国連安全保障理事会は、北朝鮮による弾道ミサイル技術を利用したいかなる発射も禁じる決議を採択している。

\"北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲・ミサイルシステム合同打撃訓練の様子。訓練には600mm多連装ロケット砲と戦術弾道ミサイル「火星-11型」が動員された。
北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲及びミサイルシステム合同打撃訓練の様子。当時の訓練には「600mm多連装ロケット砲」と戦術弾道ミサイル「火星砲-11型」が動員された。 / 平壌 労働新聞

今回の発射は今年に入って7回目の弾道ミサイル発射だ。北朝鮮はこれまで1月4日と27日、3月14日にも弾道ミサイルを発射している。直近の挑発は8日で、その際は午前と午後の二回にわたり東海上へ弾道ミサイルを発射した。前日の7日にも不明な発射体を発射したが、飛行初期に異常を示して消失している。今回の挑発は8日以来11日ぶりだ。

日本の迅速な反応

日本の防衛省も同日午前、北朝鮮が弾道ミサイルの可能性がある物体を発射したと発表した。NHKや共同通信によれば、政府関係者はその物体が日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみている。防衛省は現時点でこの物体による被害情報は確認されていないとし、自国への影響を把握するため関連情報を収集していると付け加えた。

日本が北朝鮮の弾道ミサイル発射に特に敏感に反応する背景は、地理的・歴史的に明白だ。北朝鮮が東海上へミサイルを発射すると、その飛行経路が日本列島に向かうか上空を横切って太平洋へ落下する例が少なくない。実際、1998年8月に北朝鮮が発射した長距離ミサイル「光明星1号」(大浦洞1号)は青森県上空を通過した。この事件は日本で「大浦洞ショック」と呼ばれ、以後、日本は北朝鮮の核・ミサイルの脅威が深刻であると認識し、米国とともに弾道ミサイル防御の研究を本格化させた。

2017年には北朝鮮のミサイルが日本上空を二度通過した。同年8月29日に発射された火星-12型中距離弾道ミサイルは最高高度約550kmに達し、日本列島を越えて約2700kmを飛行した後、北太平洋へ落下した。弾道ミサイルが日本上空を通過したのは史上初だ。同年9月15日にも火星-12型が日本列島上空を通過して太平洋へ落下し、2022年10月にも北朝鮮の中距離弾道ミサイルが5年ぶりに再び日本上空を通過して太平洋へ落下した。

\"北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲・ミサイルシステム合同打撃訓練の様子。訓練には600mm多連装ロケット砲と戦術弾道ミサイル「火星-11型」が動員された。
北朝鮮が2025年5月8日に行った長距離砲及びミサイルシステム合同打撃訓練の様子。当時の訓練には「600mm多連装ロケット砲」と戦術弾道ミサイル「火星砲-11型」が動員された。 / 平壌 労働新聞

このように北朝鮮のミサイルが自国領空上空を往来する事態が繰り返されてきたため、日本は独自の警報体制と防衛システムを構築してきた。日本政府は全国瞬時警報システム(J-ALERT)を運用し、弾道ミサイル発射が感知されると対象地域の住民のスマートフォンや放送を通じて即座に警報を発する。建物内や地下へ避難するよう求める緊急通知が鳴ると、新幹線の運行が一時停止され、島嶼部には人工衛星や地上回線を通じてサイレンが鳴る。2022年10月と11月にも北朝鮮のミサイル発射でJ-ALERTが発令され、住民は空襲警報と混同して恐怖を感じた。防衛面では日本はパトリオットPAC-3の発射台17基と、SM-3搭載のイージス艦6隻を軸に二重の防御網を敷いている。これらは北朝鮮のミサイル脅威に対処するために数十年かけて積み上げられた体制だ。

合同参謀本部は、我が軍が追加発射に備えて監視と警戒を強化しており、韓・米・日三か国が北朝鮮の弾道ミサイルに関する情報を緊密に共有し、万全の備えを維持していると説明した。

北朝鮮ミサイル発射の理由

今回の発射は、ドナルド・トランプ米大統領が来月中旬に中国を訪問する予定の時期に行われた。トランプ大統領と習近平国家主席の米中首脳会談では朝鮮半島問題が議題に上がる可能性が高く、北朝鮮がその動きを牽制するために武力示威に出た可能性があるとの見方が出ている。

北朝鮮は最近、新兵器の開発に拍車をかけている。北朝鮮は6月から8日まで一連の「重要武器体系」の試験を行ったと主張し、短距離弾道ミサイルにクラスター弾(集束弾頭)を搭載して試験発射したほか、電子戦システムの試験や炭素繊維製模擬弾の散布試験などを行ったと公表した。クラスター弾は一つの弾体に多数の小型子弾を収めて広範囲に被害を与える兵器で、民間被害の懸念から国際社会で使用を禁止されている。今回の弾道ミサイル発射も、こうした新兵器の開発・検証作業の延長線上にあると見る向きがある。

北朝鮮の相次ぐミサイル挑発の背景には、年初から続く米国の強硬な対外行動も影響しているとの分析がある。トランプ政権は1月3日に「確固たる決意」作戦でデルタフォースを投入し、ベネズエラの首都カラカスでニコラス・マドゥロ大統領を拘束して米国へ送還したとされる。続いて2月28日には米国とイスラエルがイランを空爆し、37年にわたる鉄拳統治を続けてきた最高指導者アヤトラ・セイエド・アリー・ハメネイが排除されたと報じられた。反米陣営の中枢的指導者二人が60日間隔で排除された形だ。

北朝鮮はハメネイの排除が伝えられた当日、外務省名義の談話でこれを不法かつ野蛮な侵略行為、最も醜悪な主権侵害だと非難したが、当のハメネイの死去の事実自体は国営メディアで一行も報じなかった。閉鎖国家の体制は、最高指導者が米軍の手で排除される可能性があるという認識が国内に広がるのを遮断したとみられる。

\"8日午後、北朝鮮が2回にわたり不明の弾道ミサイルを東海上に発射した際、ソウル駅の待合室で市民がテレビでニュースを見守る様子。北朝鮮は7日から2日間にわたり合計3回の発射体による武力挑発を行っている。
北朝鮮が2回にわたり不明の弾道ミサイルを東海上に発射した8日午後、ソウル駅の待合室で市民がテレビを通じて関連ニュースを見守っている。北朝鮮は7日から2日間にわたり合計3回の発射体による武力挑発を行っている。 / ニュース1
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