「スーパー甲乙丙丁、‘情’にはなりたくなかった」
「未来のない放送局。先輩たちも『一歳でも若いうちに早く逃げろ』と言っていた」
外注制作会社の社員や派遣として放送局で働いてきた五人が、放送局を離れざるを得なかった理由を語った。
– 非正規と正規では入館証のネックストラップの色まで違った。人の序列を示す空気の中で萎縮せざるを得なかったと語る、時事教養番組の派遣AD出身 「エライ」
– 50歳になっても徹夜続きの先輩たちの姿と、10年間凍結されたままの制作費を見て放送局を離れる準備を始めた、時事教養番組で10年の外注制作PD出身「獣」
– 派遣として働く中で、自分は契約が切れれば取り替えられるバッテリーのような存在だと感じたと話す、派遣・外注制作AD出身 「チョジャ」
– 高校時代から夢見ていた職だが、不透明な将来といわゆる情熱ペイの現実に耐えられず辞めざるを得なかった、外注制作AD出身 「ドビ」
– 「30歳になっても自分はずっとADだろう」という思いから放送局を去った、バラエティ番組の外注AD出身 「自由」
「放送の仕事自体は面白かった」
五人は口を揃えて放送の仕事自体は面白かったと言った。自分がつくった番組が誰かのブログで取り上げられ、コメントで「面白い」と書かれていたり、スタッフクレジットに自分の名前が一瞬でも流れたとき、彼らは誰よりも仕事を愛する人間の顔をしていた。だがそれでも、彼らは放送の現場を去り、二度と戻りたくないと断言した。
放送局のものたち 第二話、
五人の元放送局関係者が放送局を去った理由は?
※ メディア今日のシリーズ企画「放送局のものたち」とは?
放送局の関係者が語る放送界の裏話──みんな知っているが誰も言えなかった現場の実情を率直に見せる企画だ。厳しい制作環境で働く当事者たちが、自嘲を込めた呼び方で自分たちを指す「放送局のものたち」。その現場で何が起き、各分野の前・現職者が働きながら感じた苦労や改善点は何かを、包み隠さず語らせる。(毎週1回エピソード配信予定)
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