
まぶしいほど美しい5月だ。澄んだ空に心が晴れ、過ぎゆく一日一日を全部抱きとめておきたくなる。
だが、ある人にとっては5月に愛が芽生えるようだ。まさに作曲家ロベルト・シューマンの物語である。
シューマン : 「詩人の恋, Op.48」、1番『眩しく美しい5月に』
シューマンは義父の激しい反対を押し切り、裁判にまで持ち込んで愛を勝ち取った本物の恋人だった。義父は自身を音楽家として育ててくれた師でもあったが、シューマンはそれさえ度外視するほどの恋慕に駆られ、師の娘クララ・ヴィークを妻にするために執拗に動いた。そして1840年、長い試練を経てようやく結婚式を挙げる。
連作歌曲「詩人の恋」は、あらゆる苦難と逆境を乗り越えてついに結婚に至る年に生まれた作品だ。1840年9月、結婚という愛の実を手にしたシューマンは、孤独と不安が癒えたかのように次々と歌曲を生み出す。その年だけで140曲を超える曲を書き、後世にはシューマンの1840年が「歌曲の年」と呼ばれることになる。
ドイツの詩人ハインリヒ・ハイネの詩に曲を付けた連作歌曲「詩人の恋」は、愛と傷、そして諦観の物語だ。その中で最初の曲は「5月」というキーワードを持ち、タイトルも『眩しく美しい5月に』である。
眩しく美しい5月に
すべての芽が出るとき
そのとき私の心の中にも
燃え上がる愛の矢が飛んできた
眩しく美しい5月に
すべての鳥が歌うとき
私は彼女に告白した
恋しさと渇望を
こうしてシューマンの『眩しく美しい5月に』は、蕾がほころび鳥が歌う魔法の季節に、心の中で同じように花開く恋を描いている。
まるで30歳のシューマンの日記をこっそり覗き見るような気分になる。
シューマン : 「詩人の恋, Op.48」、3番『バラ、ユリ、鳩、太陽』
自分は「詩人の恋」の中でも前半に置かれた歌曲が特に好きだ。3番『バラ、ユリ、鳩、太陽』も、恋の感情が溢れるときの幸福を描いている。
バラ、ユリ、鳩、太陽
かつて私はこれらすべてを幸福と見なし愛したが
今はもう愛していない、私が愛するのはただ
小さく、美しく、純粋で、唯一の
彼女だけ。彼女そのものがすべての愛であり幸福だ
彼女はバラであり、ユリであり、鳩であり、太陽である。
こうして紹介した1番と3番は、恋の感情が芽生え始めた瞬間の物語だ。
しかし実際には「詩人の恋」は、傷つき諦める主人公の物語がより多くの分量を占める。1番から7番までは幸福な恋情が中心だが、その後から16番まで次第に傷と諦観へと向かう。まるで長期間にわたる法廷闘争で経験した心の痛みを反映しているかのようだ。シューマンにとって希望であると同時に深い苦悩の時期でもあったのだろう。
一方で多くの人が「詩人の恋」を愛する理由には、ピアノの役割も大きい。ただの伴奏にとどまらず、ピアノと声が一体となった二重奏のように響くためだ。主人公の複雑な心理や言葉にできない感情、余韻をピアノが埋めてくれる。
今回のコラムでは「詩人の恋」から5月にふさわしい曲を紹介した。ときめきに満ちた美しい歌詞が、この季節をより感動的にしてくれる。
皆の5月も花が咲き、万物が活気づき、緑に満ちた世界だろうか。
文 · ユ・シネ – クラシック音楽作家
著書: 「ロマンス・イン・クラシック」、「ベートーヴェンを除いてクラシック」
ピアノ専攻後、クラシック専門記者、KBSクラシック番組の音楽コーディネーターとして活動。現在は講演とブックトークを中心に活動している。













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