
2026 国際サッカー連盟(FIFA)北中米ワールドカップは、開幕前から猛暑リスクを重大な懸念事項として抱えている。大会は6月11日から7月19日まで、米国・カナダ・メキシコの16都市で開催され、48カ国が参加して104試合が行われる。
World Weather Attribution(WWA)は最近発表した分析で、大会の一部の試合が選手の安全基準を超える高温多湿の環境で行われる可能性があると指摘している。ロイターはこの分析を引用し、104試合の約4分の1が国際プロサッカー選手協会(FIFPRO)の示す安全基準を上回る恐れがあり、一部の試合は延期を検討すべき水準に達する可能性があると報じた。
危険評価は気温だけでなく湿度、日射量、風速などを加味する湿球黒球温度(WBGT)を基準に行われた。FIFPROはWBGT26度以上で冷却や水分補給措置が必要、28度以上では試合延期を検討すべきだと基準を示している。FIFAは冷却休憩の適用基準をWBGT32度に置いており、選手側や気候研究者が指摘する危険水準とは隔たりがある。
WWAの科学報告は、今年の大会で26試合がWBGT26度以上の条件に置かれると推定している。WBGT28度以上の試合は、1994年の気候基準では3試合だったが、2026年には5試合に増えると分析された。大会後半ではダラスで行われる準決勝がWBGT28度超となる可能性が16%から29%に上昇すると示されている。
懸念が大きい地域としてはマイアミ、カンザスシティ、フィラデルフィア、ダラス、ヒューストンなどが挙げられる。一部の競技場は屋根や冷房設備を備えているが、開放型競技場やファンフェスティバル、移動動線といった屋外空間では観客の熱曝露リスクが残る。特に北米の夏に高温と高湿が重なる地域では、選手の競技力だけでなく救急医療対応体制も同時に試されることになる。
大韓民国代表チームもグループリーグの日程で猛暑の影響を受ける可能性がある。韓国はA組で6月12日午前11時にチェコとエスタディオ・アクロンで初戦を行い、6月19日午前10時に同競技場でメキシコと対戦する。6月25日午前10時にはエスタディオ・BBVAで南アフリカ共和国と対戦する。試合の時間と会場によっては高温・高湿や移動の負担が代表チームと観客双方の変数になり得る。
この問題はワールドカップの開催時期や規模の拡大に関する論争にもつながっている。2026年大会は32カ国体制から48カ国体制へ拡大された初の大会で、北米大陸全域に分散した日程は選手や観客の移動負担を増やす。競技場間の長距離移動は大会運営コストや炭素排出の問題も残す。
FIFAは水分補給のための時間設定、競技場の冷却設備、医療支援、一部時間帯の調整などを対策として挙げている。しかし気候危機が高温多湿の競技条件を頻繁に生み出しているとの分析が続く中、今後のワールドカップや国際スポーツ大会における開催時期や開催地の選定には、気候適応の要素がより強く反映される可能性が高まっている。













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