
試験発射は成功、あとは量産のみ
韓国が独自に開発した対地ミサイル「天剣」が品質認証射撃試験を終え、事実上量産段階に移った。品質認証射撃試験は、研究開発段階で示された性能が量産品でも再現されるかを確認する最終検証だ。今回の試験では命中率や貫通力、信頼性など全項目で基準を満たし、防衛事業庁、国防技術品質院、国防科学研究所、陸軍が合格と判定した。防衛事業庁は「天剣は国内技術で開発された初の対地誘導弾で、今年第2四半期から本格的に配備を開始する」と発表した。

名前は「天剣」、韓国版ヘルファイアを目標に設計された
天剣(天劍、TAipersと表記されることもある)は、武装ヘリコプターから発射し、戦車や装甲車両を精密に攻撃する国産の対地誘導ミサイルだ。ハンファエアロスペースとLIGネクスワンが共同で開発したこの兵器は、事実上ヘリ用対地誘導弾の代名詞となっている米AGM-114「ヘルファイアⅡ」をベンチマークし、同等の性能を目標に設計された。全長約1.7m、直径約15cm、重量約35kgで、金額ベースの国産化率は96%を超える。貫通力は約1m厚の装甲を貫通でき、ヘルファイアⅡと同レベルと評価されている。

タンデム弾頭で1,000mm級装甲を貫通
天剣が「韓国版ヘルファイア」と呼ばれる最大の理由は弾頭構造と貫通力にある。前部の先導弾が反応装甲を破壊し、主弾頭が本装甲を貫通するタンデム成形炸薬弾を採用する。ADDや業界資料によれば、主弾頭の平均貫通力は均質圧延鋼板基準で約1,000mmに達し、現代主力戦車の正面・側面装甲を脅かす水準だ。このため天剣は単なるヘリ用対戦車ミサイルを超え、地対地型に改修して装甲車や戦術車両など多様な地上プラットフォームで運用する計画も検討されている。

射程8km、発射後も操縦可能
天剣の公式射程は約8kmで、従来の韓国軍の対戦車ミサイルの倍以上に達する。だが真の強みは誘導方式にある。光ファイバーデータリンクでミサイルとヘリを有線接続するため、電子戦の妨害や煙幕、山岳地形で無線が途切れやすい朝鮮半島の環境でも安定した誘導が可能だ。射手は発射後にミサイルが送るリアルタイム映像を見て目標を再指定したり、軌道を変えて狙いを付けるなど細かな操縦ができ、必要に応じて発射後忘却(fire-and-forget)や発射後再指定(fire-and-update)にも対応する。
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LAH「ミルオン」の拳、韓国攻撃ヘリの核心武装
天剣は陸軍が導入を進める小型武装ヘリLAH-1「ミルオン」の主兵装となる。ミルオンは機首下部の20mm機関砲と2.75インチロケットに加え、左右のスタブウィングに各2発ずつ、計4発の天剣を搭載し、対戦車と近接航空支援(CAS)任務を担う。ミルオンは2031年までに約160機の導入が計画されており、天剣も数十年にわたり韓国の攻撃ヘリ標準の対戦車兵器になる可能性が高い。海兵隊の上陸攻撃ヘリ(MAH)への搭載も検討され、東・西・南の海域での上陸作戦で北朝鮮の機甲・砲兵戦力を先制攻撃する役割を果たす見込みだ。

AIまで搭載した「空の剣」…北朝鮮にとってはさらに厄介だ
天剣はヘルファイアを追随するだけでなく、AIベースの映像認識アルゴリズムを搭載しており、「一世代先の兵器」と評価される。YTNや軍関係者によれば、探知器は可視光と赤外線を同時に使うデュアルモードシーカーとディープラーニング型AIを備え、80万フレームを超える標的映像を学習している。そのため運用者の介入が難しい状況でも固定目標を自動で捕捉・追跡でき、夜間や悪天候、煙幕、隠蔽など北朝鮮が想定する回避行動にも対応しやすい。北朝鮮側は既に「世界1位の防空網」と称する天弓-Ⅱの上空で攻撃に晒され、低空では天剣のような精密対戦車兵器にも対処しなければならないため、前方の機甲・砲兵運用戦術を根本的に見直す必要があるとの指摘が軍内外から出ている。

天弓の次は天剣…K防産の次世代輸出カード
天剣は国内の対戦車・近接火力の自立に寄与するだけでなく、K9や天無に続くハンファエアロスペースの次世代の輸出主力候補とも見なされる。2022年には海外7カ国の軍関係者の前で実射デモを成功させ、中東や東欧で関心が高まっていると報じられた。ソウル経済などはハンファが一部中東諸国と天剣の輸出を協議していると伝え、本格的な配備が完了すればヘルファイアやスパイク-ERを代替または補完したい国々の需要を取り込めると予測している。天弓-Ⅱが「K防空網」を世界市場に印象づけたなら、天剣は「K対戦車・対地精密打擊(打撃)」の代表ブランドへ成長する余地が大きいと評価されている。













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